誕生
今日もお日さまが
東の空にかおをだして
くらくしずまりかえっていた森がさわぎだしました。
たかい木の上では、カラスのあかちゃんが生まれています。
カラスのなかまたちはげんきなあかちゃんを
ひとめ見ようと「カァー カァー」とあつまってきました。
でも、七こめのたまごがわれません。
お母さんカラスは見ているだけで手をかそうとはしませんでした。
それは、自分でカラをつついて出てこなければ、生きていけないからです。
しばらくすると・・・、『ピクッ』とタマゴがうごき
ピリピリ音をたてて、くちばしがでてきました。
これでななつのタマゴから
七つの赤ちゃんのたんじょうです!
育児
七つのあかちゃんはさむいのか、からだをよせあっています。
お母さんカラスは、あたたかくなるようにだいてあげました。
しばらくすると、うでの中からあたまを左右にふり
かわいいくちばしを大きくあけてなきはじめました。
おなかがすいたのです。
お母さんカラスは七つの子を巣にのこし、
とおくへ食べ物をさがしにいかなければなりません。
夜には、七つの子があんしんしてねむれるように
つばさをひろげて守ってあげました。
しつけ
やがて、七つの子の目も見えるようになりました。
見えるようになると大変です!
食べ物のうばいあいからケンカをしたり、
巣の外に出ては 小さなはねをバタバタと、
まるで空高くとびたつようなしぐさをします。
巣からおちれば、ひとりで巣にもどることができません。
お母さんカラスはしんぱいしながらもおこったりはしませんでした。
りっぱな大人になるためにも
子供たちのこうきしんは、たいせつな心をそだてる宝ものです。
そのためにも 「自分のことは、自分でまもる」
きびしいしつけをしなければいけませんでした。
家族
ある日のことです。
お母さんカラスが食べものをさがしに行って巣にかえると、
3番目でこうきしんのつよいラスカのすがたがみあたりませんでした。
「ラスカ、ラスカ」 いくらよんでもへんじがありません。
お母さんカラスは、さらに森のおくて行きました。
するとかすかに「おかあさ~ん」とよぶ声がきこえました。
いそいで声のする方へ行くと、この森一番のあばれものの
タカにおいつめられていました。
お母さんカラスと子どもたちは、
「ラスカになにをするの!」 タカをめがけてたいあたり!
「わぁっ やめろ!いてっ やめてくれぇ~」
タカはひめいをあげてにげていきました。
ラスカはお母さんのかおを見るなり大声でなきだしました。
学習

空にはほしがきらめき
森では七つの子が、高い木のゆりかごでねむっています。
すると、ゆめを見たカラスはとつぜんとびおきてなきだしました。
昼間、タカにおいつめられたのがこわかったのでしょう。
お母さんカラスは
「大丈夫よ、あんしんなさい。」
といってやさしくだきしめてあげました。
森の中で生きていくためには、
いろんなことをけいけんし学んでいかなければなりません。
食べ物のことやきけんなこと、それに
助け合っていくことの大切さを
みにつけていかなければならないからです。
巣立ち

まんまるい 大きな目をした 七つの子も
いつしかお母さんカラスと見分けがつかないくらい大きくなりました。
いよいよ七つの子の巣立ちの日がやってきました。
これからは、ひとりでとおくの森や、
ときには人の住んでいる町にも食べ物をさがしに
とんでいかなければなりません。
お母さんカラスは、七つの子を見つめて
「どんなに苦しくても、自信と勇気をもつのよ!」
大きくうなづいた七つの子は、つばさをひろげ
ゆめに向かってはばたいていきました。
